“プロフェッショナル”に必要な土台作り

「学ぶ姿勢」を持ち続けるための新卒入社者研修

テクマトリックス株式会社は「より良い未来を創造するITのプロフェッショナル集団」として幅広いITサービスを展開しています。様々な技術を扱うエンジニアが集まるテクマトリックスの新卒入社者研修は、10年以上前からカサレアルで実施しています。今回は2023年度新卒採用に関わる人事部の沢口様、佐藤様に新卒入社者研修で大切にしていること、研修受講後の活躍ぶり、今後求める人材像、2022年に改訂した新人事制度についてまでお話を伺いました。

今回お話を伺った方

人事部 次長
沢口 昌裕さん
人事部 人事課
佐藤 岳士さん

目次

新卒入社者研修の重要なポイントは?

貴社には10年以上前からカサレアルの新卒入社者研修をご利用いただいてきました。時代に合わせて集中する分野を絞ったり、トレンドを取り入れたりと工夫されてきましたが、様々な変遷がある中、新卒入社者研修を実施する上で重要視されているポイントにはどんなものがあるのでしょうか?

テクマトリックス全体が学ぶことを大切にしてる会社で、現在配属されている先輩方も現場で各々勉強しています。この学ぶ姿勢を重要視していて、研修を通じて新入社員が体現できるようにしていきたいと思っています。新卒入社者研修以降の、様々な研修を運営する際にも同じことを考えています。

佐藤さん

高度で最先端なIT技術を活用していくのが当社の特徴なので、ベーシックなIT技術や知識を単純にインプットするだけではなく、新入社員の知的好奇心をくすぐるような内容になるよう努め、その協力をカサレアルにしていただいてきました。単純に”プログラミング言語を学ぶ”というだけではなく、トレンドを意識して、それがビジネスにどう結び付いているのかを意識させるように工夫しています。

沢口さん

あとは、新入社員の中には文系出身の技術者もいるので、それぞれ持っているIT技術の知識量が違います。配属先も複数の事業部があるので、インフラ系、アプリケーション系と扱う技術が異なります。その中で、どこの配属先に行っても活用できる知識、土台となる基礎を固められるような研修が必要だと位置づけています。

佐藤さん

幅広いサービスを持っている貴社だからこそ、重要視する点が様々ありますね。

受講時の様子やその後の活躍は?

佐藤様のお話にもありましたが、新入社員の中には文系出身者、プログラミング初学者の方もいらっしゃいました。研修中や終了後はどんな様子でしたか?

やはり文系出身者は結構苦労していて、ついていくのに必死だなという印象を、研修中から感じていました。それでも、同期で教えられる者がフォローしたり、個人でも頑張って学習したりして研修をクリアしていました。

配属後、文系出身の女性から「研修中は技術的な要素についていけなかったけど、先輩から助言をもらいながら学んだことの振り返りをして、技術の理解が深まり、今の仕事に使うことができた」という話を聞きました。新卒入社者研修から1年半くらい経つと、現場から「文系出身者が情報系出身者のレベルに追いついている」といった所感も散見されます。この立ち上がりのスピードは早いと思います。これもはじめに基礎をしっかり学べたことが寄与していますし、やはりはじめの土台作りが大切だと思いました。

佐藤さん

大学院で情報系を専門的に学んできた人もいれば、文系出身でプログラミングをやったことがない人もいます。技術研修も約2ヶ月程度なので、そこで全部の技術を習得し、プロのエンジニアとして配属直後から組織に貢献することが難しいのは我々も承知しています。当然プロになるには現場での経験とOJTが欠かせないんですが、その過程で少なくとも道に迷わないようにする知識は新卒入社者研修で身につけられています。それがあるから経験を積む中で文系出身も、情報系出身に匹敵する成果を残すなど、プロフェッショナリズムが発揮されるのだと思います。

沢口さん

研修で重要視する点で伺った、”学ぶ姿勢”が配属直後から表れていますね。

配属後のお話がありましたが、現在は様々な部署に配属されて業務に取り組まれていることと思います。そこで新卒入社者研修が活かされていると感じることはありますか?

研修の中で、はじめは受け身だった新入社員が、後半にはきちんと不明点を自分事ととらえて意見・質問したりできるようになっていったと感じています。今までの学校の授業とは違う「自分からどうにかしなければいけない」という動きが研修での成長を感じる部分で、その姿勢は社会人として配属後も活かせていると思います。

沢口さん

2年目の社員を対象に”3年目に向けて今の課題や今後の取り組みを考えよう”という研修を全員で行ったのですが、そこで「継続的に学習し、資格を取得できた」と話してくれた社員がいました。エンジニアとして必要な”自ら学ぶマインドセット”が、新卒入社者研修を通じてインストールができていたからだと思います。

その研修の中で、受講者が上司から手紙をもらうというイベントがありました。主に課長クラスの者が手紙を書いたのですが、そこに書かれていた多くは、「2年目としてここまで成長することができたのは誇りに思って良い」というものでした。これまでの行動が課長クラスの目線からでも認められる成長だった、というのがそこで明示できたのだと思います。

佐藤さん

上司から直接フィードバックしてもらえるのは自信にもモチベーションアップにも繋がっていいですね。

2年目の方のお話でしたが、新卒入社者研修で学んだことは3年、4年と現場で経験を積まれるなかでゆっくり活かされてくる部分もあるのではないかと思います。現在、社歴を重ねている先輩社員の方々を見ていて、新卒入社者研修の効果を実感される場面はございますか?

カサレアルの新卒入社者研修ではアプリケーション開発系の内容がメインですが、配属後はネットワークセキュリティーなどインフラ系の事業部に行く者もいます。一見関係なさそうに見えますが、今はネットワークセキュリティーもクラウド化が進み、アプリケーションの知識が必須になる時代です。そういった中で、過去に学んだことをうまく引き出しから引っ張り出して活用するケースはあると思います。受講後の成長度合いはまちまちですが、共通するのは自分の中にある引き出しの使い方、その整理が上手いことです。最初は引き出しに知識を詰め込む一方でどこに何があるか分からない状態でも、経験を積む中でうまく整理して、必要な時に使うことができるというケースがあります。カサレアルの新卒入社者研修も、この土台になっているのは間違いないですね。

沢口さん

新入社員が配属される時、初年度のOJTは各新入社員に"トレーナー"が1人付くのですが、そのトレーナーの役割を入社3〜5年目の先輩によくやってもらっています。指導する後輩ができたことによって視座が高まり、自分のパフォーマンスも上がるというトレーナーは多いです。こういった形で成長してもらえると、プレイヤーとしての成長はもちろん、より組織に貢献する働き方へ繋がりますし、その先の姿としては組織をマネジメントするような人材への成長に繋がるんだろうなという期待が持てます。

佐藤さん

新卒入社者研修が土台になり、その後の受講者達の努力が実っているんだと思います。素晴らしいですね。

今後期待すること・求める人材は?

今後期待する成長や、求める人材像、そのような人材を育てるためにどんなことをされていきたいかを伺えますでしょうか。

新入社員から役員まで、働くことにワクワクを見出してほしいと思っているんです。仕事って大変ですし、楽なことばかりではないと思いますが、人生の中で1番時間を使うものなので、どうせやるならつまらないとか何のためにやっているんだろうって思うよりも、ワクワクしながら目的を見出してやってもらいたいと思っています。学ぶことって正直大変だったり辛かったりしますが、その結果、できることや人の役に立てることが増えたりすると、辛かったものに対する見返りとして自分のワクワクに繋がると思います。そういった意味でも社員の皆さんに学び続けてほしいですし、そういった姿勢を新入社員の時から、ポジションが上がっても忘れずに継続してほしいと思います。

沢口さん

成果も重要なんですが、成長もすごく重要だと思っています。求める人物像として成長意欲が高い、学ぶ意欲が高いという点を新卒採用では特に重要視しています。なので文系出身でも、バックボーン関係なく成長を期待できる学生を採用したいと思っています。入社数年で、外せない戦力になってくれるような成長を期待していますし、実際に新卒で入社した先輩達が体現してくれているので、早期にそれに続いてほしいと思います。

年次を積み重ね、成果も積み重なっていく中で、モチベーションを保ち継続していくには個人と企業の成長を感じられることが必要だと思います。新卒入社者研修は成長の成功体験へ繋がる最初の部分です。チームで頑張っていくことも企業に所属する上で重要になるので、周りを巻き込みながら企業を成長させていくことに、個人の成長が大きく影響していけばいいと思います。

今年、頑張ればより早く昇進できるように人事制度を改訂しました。長い目で見ると、現在の管理職層よりも若くしてマネージャークラスに上がる、ということが現実的になっていくと思います。初期数年はスタートダッシュ期間ですので、早い段階で価値の高い仕事ができるようになってほしいと思いますし、そのために技術学習は継続的にやっていくことが必要になります。

そのためにも、新入社員から管理職まで各階層に求めることを明確化・浸透させたうえで、その実現のために各階層の社員に研修という仕組みをうまく活用してもらえるようにしていくのが、中長期的にやりたいことです。人事としては、研修を提供して社員の成長に繋げ、その先にある事業の成長に繋げていく、というようにしていきたいです。

佐藤さん

受講者の声(2022年度)

約一か月間ありがとうございました。お話でもあったように、研修で学んだことを忘れないようにこれからアウトプットする機会を増やしていきたいと思います。 技術面だけでなくビジネス面でも多くのことを勉強させていただきました。
要件定義から実装、そして発表まで、開発プロジェクトとは何たるかを一気通貫で体験することができ実り多い時間となりました。足を引っ張ってばかりだった自分を支えてくださったチームの皆さんに感謝したいと思います。
テキストがわかりやすかった。サンプルコードなどがたくさんあり、ありがたかったです。講師も質問にすぐに解答してくださり、疑問点を残すことなく研修を受けることができました。

テクマトリックスの入社を考えている方へ

対外的にお伝えしたいこと、特にこれからテクマトリックスへの入社を考えている方へのメッセージがありましたら、お話ください。

文系出身者で開発経験がなくても1から学べる新卒入社者研修ですし、情報系を学んできた同期と肩を並べて活躍できる環境がテクマトリックスには用意されています。社内で研修を作っている会社もありますが、教えるプロ、それをビジネスにしているカサレアルの研修を活用して成長できるのも当社の強みです。

佐藤さん

当社としては学びたいという気持ちに応えるだけの制度や仕組みが整っています。特に新卒の方はバックボーンに関係なく、プロフェッショナルになるための土台はきちんと整っています。なので臆することなくチャレンジいただきたいと思います。

沢口さん

カサレアル営業担当からのコメント

本多
(営業担当)

近年のカリキュラムは、クライアントサイド、サーバサイドともにJavaScriptを利用したWebアプリケーション開発を学習するものです。JavaScriptを提案した理由は、開発エンジニアにはクライアントサイド・サーバサイド両方の構成を理解してもらうため、インフラエンジニアにはシステムの全体像を把握してもらうため、という別々の目的を達成してもらうためにあります。

テクマトリックスは配属部門によって必要となる専門スキルが異なります。そのため、特定の開発言語に焦点を当てず、アウトプット中心でWebアプリケーションの一通りを学習し、流行りのコンテナ化、クラウドネイティブの入り口までを学べる研修プログラムを提供しています。

今後もテクマトリックス グループの総合力を高めるため、より良い研修を一緒に企画していければと思います。

≪参考≫2022年度テクマトリックス新卒入社者研修 実施スケジュール

企業情報

テクマトリックス株式会社

設立:1984年8月30日

資本金:12億9,812万円

売上高:365億1,361万円〔連結〕(22年3月期実績)

社員数:1,502名〔連結〕(22年3月末現在)